僕は日記を追いかける 公演情報 カムヰヤッセン「僕は日記を追いかける」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★

    過去の縛り
    「僕は日記を追いかける」というタイトルは、どういう意味なんかなー。と思っていたけれど・・・


    以下はネタバレBOXにて。。

    ネタバレBOX

    主人公の友人が自殺した。
    どんな理由があるにせよ、死ぬ時に両親の事や周りの事を考えなかったのだろうか?と主人公は疑問に感じると共に憤りを感じる。

    そんな鮮明な記憶も3年たった今、しっかり記憶は薄れてしまっている。

    人間とは時と共に色々な沢山の事を忘れてしまう生き物なのだ。
    そうやって忘れることによっていくつもの悲しみや苦しみから逃れてきた。

    だけど・・・自殺した友人そのものまでも忘れてしまったらいけないのじゃあないのか。と考える。

    だから、彼の足跡を、生きた証を残す為にも、作者は日記を綴ることで、彼の存在を失わないようにしようとした。

    その日記には彼の友人や、あの時彼はどう思いどう感じていたか、を議事録としてまとめる、という手法をとった。


    要は自殺した友人の回想録だ。



    最初、この芝居を観たとき、この物語に中々入れなかった。
    それは、いったいどんな状況でどんな光景なのか理解するのに時間が掛かったからだ。
    芝居が始まって少しの間、導入音楽は全くない。
    ないものだから、やたらシーーーンとして落ち着かないのだ。
    更に、役者の発音が悪い。
    間の取り方やセリフの吐き方に問題があるのだと思う。

    段々、ストーリーが理解できたのはなんと、中盤になってからやっとだった。
    構成に問題があるのか、ワタクシの頭脳に問題があるのかは定かではない。


    終盤、「ベルベット・イースター」の導入音楽はこの物語にしっくりきた。

    この物語を作った北川はたぶん、物凄く真面目な人で生きる!とう事に特に真摯に真っ向から向かい合いながら生きてる人なのだと思う。
    かつての友人の傷を自分の中で抱えながら。


    しかし、この物語を舞台化した時、多くの観劇者に感銘やら、共感やら、感動を与えられるだろうか?
    また、与えられただろうか?

    もう一ひねり欲しかった。

    自分で感じたこと、表現したかった事を表現するのではなく、どうやったら観客の賛同を得られるか?
    もう少し、観客側の視点で作品を作ってもらいたい。


    好みか好みでないか?と問われたら好みでない作品だった。

    しかし、今回の作品と次回の作品はどう変わるか?にひじょうに興味はある。
    だから、次回も観に行ってみようと思う!(^0^)

    2

    2008/09/15 17:17

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  • おーじ>
    ワタクシね、元々、感動する芝居や落涙する場面や、楽しいシーンが好きなのよ。
    だけど、今回は自殺した友人の回想だから、楽しい場面やコミカルな場面はないのよね。当然のことだけれど。

    そこがね、好みではなかったのよ。

    まあ、万人が感動する、または支持される作品を作ると言う事は本当に大変な事だと思うの。
    だけれど、そうゆう芝居を作る人は必ず居る訳で・・。

    はい、そんな作品に出会えたら帰りは本当に幸せに帰れるのです。

    2008/09/15 22:15

    音の隙間が多いお芝居と言うのは、場合によっては入りにくかったりしますね・・。
    BGMでもあれば多少紛れるのでしょうけど、音もない、セリフもないだと、時に、少々間延びした印象を受けたりしますね。


    ネタバレBOX冒頭の数行・・。
    とても深みのある表現で、その後の展開に思わず期待してしまったのですが、後半ちょっとトーンダウンしてしまったみたいで・・。
    (みささまのレビューの文面が、自分にはとても秀逸に思えた、ということなんでしょうね)


    自分の思いを伝える、表現する、というのは、ほんとに難しいですね。
    演劇の場合、言葉だけでなく、その情景、気持ちの動きまでおろそかにできない・・。

    それだけに、観ている者の琴線に触れる作品に出遭えると、ほんとに嬉しくなってしまうのですけどね・・。

    2008/09/15 18:34

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