満足度★★★
凝った構成が裏目に出ていた印象/約70分
8人の登場人物は3グループに分けられ、個々のグループのやり取りを順繰りに見せる形で劇は進行。
グループ相互のカラミがあまりないのは意図的なものだろうが、そのために全人物が揃い踏みせず、爆発的な盛り上がりのないまま劇は終了。
最大の見せ場というべき終盤も、同じ広場にいる設定の3グループが部分的にしか交わらないのでやり取りが活発化しない。
劇団の作風からしてわざと不発に終わらせたのかもしれないが、普通に考えるなら、あそこは盛り上げるべき場面だろう。
グループ同士を全面的には交わらせないストイックな構成が裏目に出ていた印象は否めない。
ために、オモシロが散発的なものにとどまり、全体としての見応えに乏しい劇になってしまっている。
おじさんが走る理由がイマイチなのも面白さを殺いでいた。