メフィストフェレスにさえそっぽを向かれた男たちのハナシ 公演情報 スケアクロウズ「メフィストフェレスにさえそっぽを向かれた男たちのハナシ」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★★

    観応えあり!
    2015年も1月にして、早くも好みの公演に出合えた。
    魂と交換に願いを叶えるというメフィストフェレスさえも、破綻した魂は要らないと思う「男たちのハナシ」である。
    実に観応えのある公演であった。

    大変恐縮ですが、当日パンフに記載してある脚本構成・演出 上田ボッコ氏の言葉に感銘している。全文を記載するにはスペースが足りない。
    本意が伝わらないかも…心配

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    個人個人が 自分の考えをキチンと持つことの重要さを
    今ほど 求められるトキは無いのではないでしょうか
    (中略)
    それでも尚 希望を失わずに 平和を求め続ける 
    祈るような想いで そんな事を考える毎日です。

    ネタバレBOX

    会場の座席配置は、入口側と奥壁側が対面になっており、それぞれが3列雛壇になっている。その見立ては放射能に汚染された状況下…シェルターと思われる地下室。薄暗い中にテーブルとソファが舞台の左右に置かれ、テーブルの上には文房具が乱雑に放置されている。まるで心の乱れを表しているようだ。
    f
    ストーリーは、放射能汚染された社会環境を、その抑制された日常生活によって現している。それは濃密な会話によって展開していく。本音と建前、話のすり替え、自己主張、強訴と哀願、暴言…。そこから、男の友情・嫉妬・羨望・見栄という「感情」と、惰眠・食欲・性欲といった「行動」がチラッと垣間見える。
    論理的または理屈があるような話の展開は、すぐ話がすり替わり脈略がない言葉、慟哭が自分の心を揺さぶる。これを演じる男優陣の技量が凄い。緊張・硬質・迫力、どれもが陳腐な表現になってしまう。この迫真の演技に若い女優陣が食らい付いてくる。そして、照明を落とした室内を、放射能に汚染されたと思われる子供たちの歩く姿が怖い。
    ストーリーテラーであり、メフィストフェレスと思われる「ささやき役=和興 氏」のバリトンで妖言な科白が秀逸である。

    今後の公演にも期待しております。

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    2015/02/03 19:41

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