満足度★★★★★
「死刑執行人」を通して見えたもの
鑑賞後、一夜明けて心にのこったのは死刑執行の是非ではなく、自分が関わることの出来る人生の課題についてこれからどう向かい合っていくか?どう考えていくか?ちゃんと考えていこう、という前向きな気持ちだった。国という枠組み、時代によってかわる正義、人が人を裁くということ、親から子へと受け継がれていくもの、死の意味、そして生きるということの意味、などなど。
随所に散りばめられた現代の風刺ともとれる注意喚起がピリリとして、その痛みが心地よくもあった。
劇そのものの出来は初日のぎこちなさもあり、★3.5かな?というところだが、最終的にのこしていただいたもの、良いきっかけを頂いたことへの感謝の気持ちで+1.5の★5とさせていただく。作っている方々は死刑反対団体ではないだろうから、おそらく様々な思いを込めていることが考えられ、少しでもそれらを受け取ることが出来たなら幸いである。千秋楽にもう一度観に行く予定なので、どう完成されているかが今から楽しみだ。