満足度★★★★
フクシマの扱いづらさを扱った野心的コメディ/約105分
ぶっちゃけ、今の日本でフクシマのことはとても扱いづらい。
その扱いづらさそのものを、会議劇の形を借りて真っ向から扱ったチャレンジングな一作。
しかも意気込み倒れには終わっておらず、論戦を通してフクシマの扱いづらさを分かりやすく表現するかたわら、単調になりがちな会議劇に派閥抗争劇や男女のドラマを織り混ぜたストーリーは役者勢の力演・熱演も手伝って吸引力大。
コメディとしても風刺的なネタ、ドタバタギャグ、ニッチな小ネタ、アゴラグループをいじくる楽屋オチなど種々の笑いが詰まっていて面白く、役者勢のメリハリの効いた演技が可笑しみに拍車をかける。
あひるなんちゃらがベスト劇団の私にとってどストライクな作風ではなかったものの、かなり楽しませてもらったので★は4つ。
あの名曲のパロディソングも、詞・曲ともに出来がよいうえ、歌い手の女優さんの歌唱力もグンバツで、堪能!
原発問題への斬り込みがやや浅いかな?って気はしたが、あまり深く斬り込みすぎると話が重くなりそうだし、コメディとして成り立たせるにはあれくらいで丁度良かったのではないだろうか?