満足度★
一考を期す
拝見させていただきました。
作品に対してのシンパシーは原作に対しての感情であるように思う。
それと、武者役を演じた野口さんの真摯な演技に対しても。
先ずは、会場の選択の間違い。
NPO他の関係で色々あったのかも知れないが、この作品の空間としては如何なものでしょうか?入場者数の票読みと座席数がかけ離れているし、演出と空間も合致していません。
次に演出。
展示パネルを応用したかと思われる空間の設定は、逆にチープさを際立たせます。ならば、いっそのことリーディング形式を取り入れるとかの工夫をしたうえで、黒バック(できれば別珍)のみでとか、空バック一枚だけは頑張るとかいった潔さが必要だと思います。
制作。
入場料の設定金額は舐めているとしか思えません。この簡素さで、学生演劇(高校生)クラスの共演者たちで、どこに制作費を使っているのでしょう?
原作使用料が高かったのでしょうか?そうだとしても、文庫版販売とか出版側との交渉はするべきだったのでは?
演劇は演劇的な空間で、演劇的な内容で、お客に何かを享受してもらうというものであることは言うまでもありません。
見事にすべてを放棄している感があるこのカンパニーは謙虚に一考の上今後に臨まれることを期します。