我妻恵美子  「肉のうた」 公演情報 大駱駝艦「我妻恵美子 「肉のうた」」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★★

    圧倒される80分間
    初めて壺中天に行きました。
    満席で、男女比は6対4で男性。
    年齢層は20代位までの人と、それ以降の年代の人がほぼ半数と言った感じでした。
    驚く事に、女性はほぼ20代の方で占められていたのが意外でした。

    今回は我妻恵美子さんの振鋳・演出・美術・鋳態作品だったので、女性らしい感性が感じられる、怪しくも美しい。そして恐ろしくもある公演だったと思います。

    「この時代に生まれたものとして、我妻恵美子を知らずして生を終える事なかれ!」
    と言いたい感じのパワーを貰いました。

    ネタバレBOX

    冒頭、ビニールに包まれた白塗りの女の子たちが登場し、それがスーパーで売られている肉にも見えたりしました。
    やがて、それがうごめき始めると、
    「かつて我々にも生命がやどっていたんだ!」
    と訴えかけてくるようでした。

    この後、ネットに入れられて天井から吊り下げられた物体が4つ登場しますが、アニメ「風の谷のナウシカ」で、風の谷の城の地下で羊水に満たされた子宮のなかでうごめく巨神兵を想像させます。
    心臓の鼓動に見えたり、生まれた胎児。不幸にしてこの世に生まれる事が出来なかった水子に見えたりしました。
    「毛柱獣」
    とでも表現すべき物体が登場し、舞台袖に追いやるのですが、それが性の営みにも見えたりしました。

    続いて登場するメガネ少女たちと毛柱獣の絡みは、少女が男と(図らずも)交わって子供を産むという過程を表現したものだと、自分は受け取りました。
    生まれた子供は、恐らく人外の子だと思われますが、食べられた毛柱獣から生まれたものが、我妻さんでした。

    時に肉体を失って天界から見下ろす魂を。
    時に肉体に憑依して動物や人間に。

    最後には、地上の人々を見守り、温かく(?)包み込む神になった。

    …と、自分は解釈しました。

    意外とエヴァ(テレビシリーズと旧劇場版)に置き換えると分かりやすい場面が多かったように思えるのは、自分がアキバ系オタだからかも知れませんが…。
    (特にラストシーンで、中央にいた我妻さんを囲むように周回する他の出演者の皆さんの様子が、旧劇場版でネルフ本部の上空を周回するエヴァシリーズに見えたからかも知れません。)

    とにかく、
    「何か分からないけど、物凄いものを観た!」
    感が、今回も半端じゃなかった事だけは確かです。

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    2014/09/20 15:34

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