満足度★★★★★
無題1221(14-269)
19:30の回(曇)。19:02受付、開場。白い床、3面を暗幕(緑色?)で囲まれた舞台。19:35前説~20:34終演。4作目、前作「骨とひまわり(2013/12@RFT)」から8ケ月。
かすかに、舞台後方からボレロのメロディ..少しずつ大きくなるとオルゴールの音色だとわかる、舞台やや下手に両手を挙げたオルゴール人形がゆっくりと回っている...暗転、背中を向けうずくまっているのはこの「人形」なのだろうと終演後に思い至る。
無音、人形はおぼつかない、小刻みに震える足取りで光に向かって両腕をのばし近づいてゆく、床を転げまわる..ここらのシーンで「2001年宇宙の旅」序章(THE DAWN OF MAN)に近いものを想う、電子音的SE、南さんの作品は観ていていつも「物語」を感じる。
頭上グリーンの照明が床にグリーンの影を描く、もうひとつ点いた照明はピンクの影を、白い床に「色」が生まれている、背中に汗が輝くも震える指先は産まれる苦痛を現しているようにみえる、迫りくるノイズのなかのメロディ、両手で受け取っているのは何のだろう。
繰り返される柔らかなピアノの音色、過激なパーカッション、歩みは再びぎこちないものに戻り...暗転後現れたグリーンの衣装をまとった「人形」は、ちょっとはにかみながらも軽やかに舞う...聴こえている曲は(歌詞はわからないけど)誕生(再生あるいは新生)を謳っているように聴こえる。