白紙委任状 公演情報 サスペンデッズ「白紙委任状」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★★

    台風到来をものともせず、行った甲斐あり
    帰りの電車が心配で、他の劇団なら、たとえチケットを買っていても、観劇は断念していたかもしれません。

    でも、大好きな劇団、見逃したくない劇団、その上、今回は、理想の劇団員のみの公演。これを見逃したら、一生後悔するだろうと、神に祈りつつ、下北に向かいました。

    行って良かった。ニューヨークで、父上の遺志を継いで、奮闘公演中の中村屋兄弟にも引けを取らない、サスペンデッズのメンバーの八面六臂のご活躍に、目頭が熱くなりました。

    あの野々村議員に見せて、感想を聞きたくなる作品でした。

    ネタバレBOX

    今回の舞台は、劇団員のみという事前情報は承知していましたが、いきなり佐藤さんが、女性役で登場された時には、してやられた感で、喝采を叫びました。

    何役も早替りで、演じられるということを想定していなかったので、かなり、この劇団のファンである私にとっても、新鮮な構成劇でした。

    コントとかならいざ知らず、こんなシリアスな芝居で、一瞬にして、他者に見せる演技力が、筆舌に尽くし難い完璧さ。特に、伊藤さんは、8役をこなされましたが、全員別人に見えました。

    佐藤さんと佐野さんは、服装や、性別や年齢、鬘などで、差を出せるからまだ演じ分けも容易いと思いますが、伊藤さんが演じた役は、皆、男性で、年齢的には同世代ばかり。これを瞬時に、別人だと観客に納得させられるなんて、本当に凄い技術だと感無量でした。

    早船さんの脚本も、相変わらず、秀逸。
    人間は、誰でも、心に闇を抱えて、吊り橋を渡るような危うさの中で生きています。
    脱法ドラックに手を染めないでも、いつどこで、箍がはずれるかわからない。
    普通の人間が、何かの弾みで、犯罪者になったり、他者を傷つけてしまったりの連続。
    被害者と加害者が立場を入れ替えることも、日常茶飯事。
    そういう、人間の未完成な部分を、たった1時間15分の芝居に集約して、見せた、早船さんと3人の役者さんの技量に、心から敬服致しました。
    あまり、人となりが描かれなかった、文句屋の小山にも、彼をそういう人間にしてしまった闇があるのだと、手短な場面で、印象づける、早船さんの作者力にも脱帽します。

    2

    2014/07/10 22:59

    0

    0

  • genie様

    そうでしたか?いらしていたんですね。

    開幕前に会場を見渡して、今日はこりっちメンバーの方はみえていないとばかり思っていました。

    サスペンデッズを見始めて、かれこれ、6年ぐらいになるのですが、今回、劇団員のみの公演は、本当に濃密で、好きな作品でした。

    役者力と、作家・演出家力が、程よくブレンドされて、この劇団は大変貴重だと、改めて思いました。

    これからも、たまには、客演を入れずに、劇団員だけの公演も、お願いしたいなと思いました。

    私のコメントに共感して頂けたとのこと、嬉しく存じます。

    2014/07/12 00:34

    KAE様、

    私も7/10に拝見しました。
    まったく同感!余すところなくおっしゃっていただき、
    同じ思いで共感出来る方が、
    一緒にあの場を共有していたと思うと、とてもうれしいです。

    本当に
    よかったですよね!!

    お芝居みて、こんなにすがすがしい充実感を味わうのは久しぶりで
    ついうれしくて、お便りしました。(^-^)

    2014/07/11 10:32

このページのQRコードです。

拡大