満足度★★★
『エンコード』は,「竹馬の友」の物語だった。
下落合で,『エンコード』を観た。これは,「竹馬の友」の物語だった。小学校時代,縄跳びをしたり,トランプあそびをしたり,おしくらまんじゅう,缶けりをした仲間のお話だった。一緒に,キャッチ・ボールをしながら,お互いに幼稚な夢を語るのだ。しかし,子ども時代にも,その仲間に上手にはいっていけないお友達も必ずいる。それまで,人気者であったはずの子どもが,父親の転勤で,遠い街に離れていき,ずっと後になって,同窓会でお互いの変わりように驚くような展開に進む。よくあることですね。
『エンコード』は,ダンスもあったから,ミュージカルだともいえる。しかし,骨格は,ストレート・プレーだった。パンフレットにあった若者たちの,男たちの少年時代と,成人してからの懐かしい再会,それと,知られなかった真実の姿。かつて、劇団四季で見た『赤毛のアン』は良作品であったが,やはり,子どもたちをすべて大人が演じているのは,違和感もあった。しかし,今回は,子ども役は,本当に子どもたちが熱演していた。これは,これで,「竹馬の友」になっていくのかもしれない。