おやすみカフカ 公演情報 ttu【2017年5月末解散】「おやすみカフカ」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★

    夢の中へ
    カフカの短編や日記をコラージュした作品ですが、一般にイメージされる不条理や皮肉といった要素があまり強く打ち出されていなくて、健康的な雰囲気が漂っていたのが新鮮でした。

    眠りに誘う様な暗闇の中での台詞のリレーで始まり、明るくなってからは『掟の門』や『ある学会報告』、『判決』等がある時は演じられ、ある時は語られて展開しました。

    特定の単語にアクセントを付けたり、間を空けたりする独特の台詞回しと、パントマイムやダンスによる身体表現が特徴的でしたが、動きに関してはテクストに対してそのまま過ぎて、もっとイメージの飛躍があっても良いと思いました。
    意図してのことだとは思いますが、演技のスタイルや衣装が子供っぽくて、作品の内容にあまり合っていない様に感じられました。

    チラシに描かれた『掟の門』の漫画、飛行機のフライトを想起させる受付スタッフの格好やアナウンス、薬の説明書を思わせる当日パンフレット等、上演以外の要素にも趣向を凝らしていたのは良かったのですが、様々な手法を用いた演出も含めて、それらが有機的に関連せず、作品としての強度に繋がらないもどかしさを覚えました。

    0

    2014/05/10 12:56

    0

    0

このページのQRコードです。

拡大