満足度★★★
人間と動物
人間の動物的本能である食欲・排泄欲・性欲を女性ならではの視点で生々しく描いた、アクの強い作品でした。
人間と動物の肉体的な交わりが特別なものとせずに描かれた物語で、犬の役でも特に犬らしい格好をせず、人間と動物を同じ様に表現していたのが印象的でした。
会話はほとんどなく、長めのモノローグが入れ替わり続き、終盤は映像が多用される構成で、映像の中で繰り広げられるスピリチュアル系女子達のホームパーティーの場面だけが賑やかで空々しい会話が行われるのが際立っていました。
性と排泄にまつわる単語が連発される内容でしたが、漫画的にデフォルメされて可愛らしい雰囲気を感じさせる台詞回しと身体表現によって、表現が過度に生々しくなり過ぎず、露悪的な下品さが無かったのが良かったです。
3つのミラーボールやハンドマイクや何度も流れる同じ曲に必然性が感じられず、あまり効果的に使われていない様に感じました。
4人の役者がチャーミングで、際どい内容とは対比的なとぼけた雰囲気があり、独特の味わいを生み出していました。