ミュージカル 『レディ・ベス』 公演情報 東宝「ミュージカル 『レディ・ベス』」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★★

    天にも昇る気持ち
    何しろ、ずっと待ち侘びていた花總さんの主演舞台復帰作、拝見できただけで、夢見心地でした。

    花總べス、山崎ロビン、吉沢メアリー、古川フェりぺ、石丸アスカムのキャストスケジュール日でした。

    一番目を奪われたのはセットの美しさ。簡易なセットなのにもかかわらず、映像と照明で、その場をそれらしく感じさせるスタッフ技術に息を呑みました。

    べスにとっては、敵役の、石川、吉野コンビの見事な息の合い方にも拍手喝采もの。

    曲は、難解なものも多く、訳詞があまりはまっていないようにも感じましたが、全体的に、キャストがすこぶるはまり役ばかりで、これは、久しぶりに、リピートしたくなるミュージカルでした。

    ネタバレBOX

    先日、別の劇場で、「9デイズクイーン」を観たばかりだし、たまたまテレ東の歴史情報番組で、ヘンリー8世の知識を仕入れた矢先だったので、幾らヨーロッパの歴史に疎い私でも、人物関係が容易く理解できて、助かりました。

    「9デイズクイーン」の後日譚でもあり、その舞台では、上川さんが演じたロジャー・アスカムを石丸さんと山口さんが演じています。

    濡れ衣を着せられ処刑された、悲劇の王妃アン・ブーリン役の和音さんの透き通るような歌声が、わが子べスを見守る亡霊として、慈愛に満ちて、素晴らしい歌唱ぶりでした。

    べスを亡き者にしようと画策する、ガーデイナーの禅さんと、シモン・ルナールの吉野さんの名コンビが、相性ピッタリで、歌も、台詞も息の合い方が気持ちいい!二人のデュエットシーンは、極上の一言でした。

    ロンドン塔に幽閉されて以降の、花總さんのべスには、気品と威厳が供わり、待ち侘びた甲斐があったと、心が舞い上がる心地でした。

    ロビンは、虚構の人物なんでしょうか?これまで観たエリザベス関連の映画や舞台では、知らなかった人物ですが、彼が、どうしてべスの心を射止めたのか、今ひとつ理解できず、二人のラブシーンにはあまり共感できないのですが、育三郎さんよりは、加藤さんの方がこのシーンには向いていそうなので、急遽、加藤ロビンも拝見する予定を立てました。

    先日の、テレ東の番組で、ロンドン塔を実際観ただけに、べスが、船着き場に着くシーンが胸に沁みました。幽閉された壁だらけの寒そうな部屋から、ちょうど断頭台が見下ろせるのですね。あの部屋で、精神の異常をきたさずに、しっかりと自分を保つことができたエリザベスは、やはり、偉大な女王になるべき運命だったのだろうと、実感します。

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    2014/04/25 02:12

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