ぬれぎぬ 公演情報 アマヤドリ「ぬれぎぬ」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★

    4月2日(水)の回を観た
    2公演目。
    なので感想は2週間ぐらい古い。

    私の「アマヤドリ」(ひょっとこ乱舞)への期待度からすると、足りない。

    ネタバレBOX

    ど、ストレートなストレート・プレイになっている。
    私が勝手に名付けている「ひょっとこフォーメーション」の乱舞もない。
    1人の役を2人以上の役者が演じることもない。
    台詞劇。

    俳優が裸にされているようだ。

    そして、確かに面白い。
    2時間近い上演時間なのだが、ずっと惹き付けられる。

    「罪」に対しての距離感がとても面白いのだ。
    犯罪者の冒した「罪」に対しての犯罪者本人とそれを更生しょうとする派遣社員たちの「罪」のイメージ。
    そして、更生させようとする派遣社員夫婦間での「罪」のイメージ。
    それが重なり合うことで、「罪」の意識が浮き彫りにされるという構造がとてもいいのだ。

    前にも書いたが、アマヤドリは、ひょっとこ乱舞から劇団名が変わっただけでなく、変化してきている。
    ひょっとこ乱舞の皮を脱ぎ捨てようともがいているように見える。

    その意味での過渡期の1作ではないだろうか。

    そして、私の期待度から言うと、4月2日に観たこの作品は、少し足りない。
    足りないのは「緊迫感」。

    舞台にキリで穴を開けるような緊迫感で出てこない。
    殺人犯の門田(糸山和則さん)がキーマンではないかと思う。
    彼によって、彼と絡む役者への変化も出てくるだろうから、この作品は大きく変わるのではないだろうか。

    有村(笠井里美さん)と向井(松下仁さん)がガッツリ語り合うシーンや、占部(中村早香さん)のシーンの会話はスリリングであるから、それより前の部分での緊張感が高まっていれば、ドラマはもと動き出すのではないだろうか。
    佐野(小角まやさん)は、役の設定もあり、なかなかいい。

    ひょっとこ乱舞には、物語が大きく動くような一瞬があった。
    そこからぐるりと世界が回るような快感が、だ。

    一見静かで、淡々とした作品なのだが、この作品の持っているポテンシャルであれば、そして、役者&演出によれば、そういうダイナミックさが、静かな芝居を観ている観客の心に訪れることは可能だと思うのだ。

    フリーパスを購入したので、このあと、少なくとももう1回は観に行きたい。
    そこで、2日目に観た、この作品がどう変わっているのか、あるいは変わっていないのかを確認したいと思う。

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    2014/04/14 07:16

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