思わせぶりな(?)群像劇
全体として、誰か一人の主人公ガいるのではなく、職員室を切り抜いたような舞台でした。
別の方もコメントされたタバコや空気感はリアルに再現されていて、昔の職員室そのものを運んできてくれた気がしました。
私はタバコの演出は凄く良かったと思います。画面越しでないお芝居だからこそ、当時の全然スタイリッシュじゃないタバコの香りが、実際に漂ってくれると、もっと嬉しいと思ってしまいます。
各先生方のキャラ立ちは、ラノベぐらいに鮮明な一方、ストーリーの"結論"的なものは少なく、"思わせぶりな"な展開・演出が多かった感想です。
(金井さんと担任の先生の間でのやり取りこそが、主人公と"結論"だったのかも? ……となると、あの先生が主人公なのかな? )
明確な起承転結でないと、アレルギーが発症する人は、モヤモヤするかもしれません。
会話の中にしか登場しない、別の職員室の先生のエピソードも気になります。
もし短編小説集だったなら、別の話の登場人物が、チラリチラリと見え隠れするみたいな、そんな感覚を覚えました。
とりわけ、"探偵みたいな先生"のストーリーも見てみたいです。