満足度★★
おいおいおい
前もって言っておくと、自分は木下伸哉のファンです。ですが、今回の作品は微妙でした。キャラクターが全然好きになれなかった。ジェシカ嬢は、いくらなんでも無理やりすぎるし、芝居がうるさい。そして今回、話のつくりが雑。会場は受けていましたけど、観ていてまさかここで終わるのかと呆然としてしまいました。話が平坦すぎる。前の野球の話や、港の話みたいなドラマが無い。あえてコント色を強めるために盛り上がりを避けたということなのかもしれないが、90分それに耐えるのは厳しい。
下でも書かれている通り、木下「コント演劇」はトリックスターのさじ加減を誤ると・・・やばい。コントでアクセントになるキャラクターでも90分それは観たくない。強烈キャラを出したいなら、PMC野郎みたいに、話自体をしっかり書くか、話としての盛り上がりを大きく持ってきてエンタメとして成立させないと見切れないです。
個々の役者は好演していたと思う。完成度が高い役者も多く、ひとえに台本の問題だ。非常にそれが残念。後、気になったのが、店員女子役の位置づけ、演技力は普通だと思ったが・・。前に見たときも思ったが、顔がいわゆるブス顔で、それがあんまり作品に生きていなかったというか、この子の位置づけはなんだったんだろう。演出のイメージと言えばそれまでだが、演技も普通だし、もう少し綺麗な女優さんを使うという選択肢はなかったのだろうか。
葦田さん、錦織さん、って書いている人に少し共感するのは、エンタメとして、やっぱりヒーロー・ヒロインポジションがほしい。イケメンなのに、美人なのになんて残念なんだ、っていうキャラ性が凄く貴重だった。そして、華やかさ・ショー的な要素が必要だと思う。前回のダンサーズもそうですが、やっぱりミュージカルシーンやダンスシーンが結構な清涼剤だったように思います。声がデカイ割にテンションがえらく低く感じたのは、この華やかさが足りないせいかなって思いました。
2014/02/20 10:47
2014/02/20 02:17
厳しめのコメントをいたしましたが、自分はOne Bill Banditの華やかな趣向が好きなのもあるのかもしれません。(One Billでも、声が小さい、芝居がぬるい素人さんは混じっているのは気になると言えば、気になっていますが。)
あくまで個人的な趣味なのですが・・
舞台は技術と共に、華が必要だと思います。技術で締める役者、華のある役者を揃え、起承転結のきっちりあるストーリー、という王道を踏まえながら、独特の味わいがある笑いを追求出来る力がある団体さんは稀だと思います。
独特・強烈キャラを出すなら、コーチや、かもめさんのように、ストーリーから浮かず、調和していないと自分は耐えきれませんでした。また店員の女の子は毎回葦田さんが演っているようなOne Billで言うヒロインポジション的に作ったほうが良かったのではないかと思った次第です。葦田さんの例ばかりで申し訳ないのですが(特にファンではありません)、野球の話のチアガールを演じていた時みたいに、馬鹿馬鹿しさと、恋愛に一途な一生懸命さや可愛らしさと奇妙にバランスして凄く魅力的だった(もちろんあの容姿もあると思います)、あんな要素が今回の芝居にあれば、もっと観やすかったんじゃ無いかと。
偶然顔見知りと一緒になったのですが、その方も同じ感想を持っていました。
あまりにストーリーとしての要素が単純すぎて(笑いを際立たせたかったのだと思いますが)、凄く勿体なかったように思います。