【16日17:00追加公演決定!!】かあいい日本~ごどーちゃんの居る77の風景~ 公演情報 鮭スペアレ「【16日17:00追加公演決定!!】かあいい日本~ごどーちゃんの居る77の風景~」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★★

    不条理描写
    ゴドーという不条理劇を不条理劇であるままに、女からの目線として書き換えられていた。誰かが突貫しては「ゴドー」がやってきてしまう。不条理劇の難しさは存在を均一化するからこそ浮き出る個々の虚無、孤独。「昨日の私と今日の私の埋められぬその孤独」という唄が、各々の役者、ダンサーに見えて大変素晴らしい。楽団のチームワークも大変素晴らしい。見たことのない楽器も沢山あり、生音の振動に良い意味で酔う。
    劇団銅鑼の土井真波の凛とした座り姿と目線が大変美しい。土井をはじめ、そこに静かに居られる女優陣の存在に感心する。静かに立つ美しさが孤独をあらわし、女性の不条理を感じる。
    劇団員清水いつ鹿の声、勿論、演出である中込遊里の声も素晴らしい。花村雅子の唄も良く、珍しく芝居が空気に馴染んでおり、年齢不詳の感じといい哀しさといい、新たな面を見た。
    どの出演者も、たんたんと情念に包まれていく。
    「ストーリーではない、詩の後味」が残り
    浮遊感あるまま帰路につく。良い観劇体験だった。
    ネタバレにて。

    ネタバレBOX

    2/16、夕方の追加公演に日程とれず昼公演。ル・デコ3階は受け付けと写真展談話スペース。開演前に整理番号で並び、順次4階に運ばれていく。ディズニーランドのようだ。4階。あらゆる楽器がイントレからぶら下がる。盆栽を頭にのせた女性(白塗りパンダメイクで亡霊のよう)とアコーディオン女性奏者がすでに舞台なかほどにいらっしゃいと言わんばかりに存在している。黒い衣装。
    ゴドーを始め、不条理劇は、稽古の整った団体でしかお見かけする機会がなく、ストレートな不条理劇を観る精神も観客側に乏しくなった今、どうゴドーを提示してくるのか。
    疑問一色だったが、開演エントランスから世界をつくっていて心踊る幕開き、疑問の余地なく芝居が太鼓と共にはじまり乗せられていく。メイクがあるからか少々アングラ、もしやヒーローや芝居上の逸材(ゴドーと思しきなにか)がでてくるか、それはマズイと危ぶんだが、終始「待っている」を各々が見せることを大切にしており、ドラマトゥルク宮川麻理子の存在を感じた。

    芝居は、ウタイ、動きとで分ける形式であり、言葉でメタシアターに居る役者を動かす仕組み、面白い。が、メタシアターを通して女性が個々の不条理をぶつけている、が出てくればもっと豊かだった。

    ウタイ、楽団以外の衣装はホワイトベース。白に花と羽の飾りものが映えてとても鮮烈。

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    2014/02/17 14:22

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