作品№8 公演情報 OM-2「作品№8」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★

    資本主義に抗う身体
    ダンス・演奏・映像を用いた前衛的なパフォーマンスで、あまり理解出来なかったものの異様な雰囲気に引き込まれました。

    前半は4方囲み舞台で、客席に紛れていた普段着のパフォーマーが劇場を出入りする、精神病院の患者を思わせる上下白の衣装に着替えて現れ、歩く立ち止まる、倒れるといったシンプルな動作を繰り返すことから始まり、次第にソフォクレスの『オイディプス王』の要素が混ざって行き、途中では木の椅子をバチで叩く、和太鼓演奏の様なシーンがありました。
    その後、パフォーミングエリアに観客を集め、周囲の壁と床に映像を投影するのを見せ、その後パフォーマーがそれぞれの場所で台詞を喋っているバックヤードを通ってロビーに誘導され、再び劇場に入ると通常の客席配置になっていました。
    8人のダンス的なシーンの後、男女の芝居的なパフォーマンスが続き、それまでとは異なる、人間の汚い部分をさらけ出す様な暴力的でグロテスクな表現でインパクトがありました。

    『オイディプス王』の物語と現代社会における人間の実存の問い掛けが混ざり合って緊張感が生み出されていて、2時間弱に渡る前衛的な内容でしたが、飽きを感じさせませんでした。
    椅子を叩いて演奏するシーンは印象的ではありましたが、そのシーンだけが妙にポジティブなテンションになっていて全体の中で浮いて見えました。

    メッセージ性の強い台詞が多かったものの、叫ぶ様に言うことが多くて聞き取り難く、特にユニゾンの時は何を言っているのか分からなかったのが残念でした。

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    2014/02/16 21:19

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