本番を一時中断させた180cm超「榊原仁」の「B級ミス」
―こんなこと、前代未聞―
遭遇した男性客(後方座席)は「これも演技なんじゃ…」と絶句。
そのミスは開演直前に起こった。
主演・船原孝路がかかるべき“ドッキリ”のトラップを、暗転中に共演・榊原仁が踏んでしまったのだ。
「初日だからね…もう一回やろう!もう一回」
作・演出を務めた主宰の加藤隼平は、何もなかったかのように始まった本番を中断せざるをえなかった。
舞台通M氏が語る。
「そのまま無視することもできたハプニング。本番を中断してまで“笑い”を取りにいく攻撃性ですよ」
失踪した広告代理店社長のバカ息子(アメリカ在住)が、ある日突然、社長に就任しなければならなくなった設定。
「前半は『社会人養成講座』だった。“通勤の方法”“名刺の渡し方”をバカ息子に解説する手法だが、観客も教えられているようで恥ずかしい」
加藤隼平にはサラリーマン経験がない。
通常、未経験の社会人はサラリーマンに対し漠然とした「コンプレックス」を抱えている。
前半の『社会人養成講座』も、加藤の“サラリーマン・コンプレックス”が響いた結果なのだろうか。
「後半になるにつれ、ボルテージは上がってきた。全体として話の筋もいい。映像・音楽の演出がエンタメ性を高めた」と、評価したいポイントも。
終演後「大変、申し訳ありませんでした」と謝った榊原仁。
これも『社会人養成講座』で習得した技らしい。