女王の盲景 公演情報 空想組曲「女王の盲景」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★

    2014年の観劇始め
    番外編と銘打っているが、安定のほさかワールドだった。
    人は見たいものしか見ない。
    たとえそれが嘘と分かっていても。
    少女が見えない目で見つめていたのは
    正に自身の夢の国であり、
    それを与えた者さえもただの僕にすぎず
    その世界を共有するためにはただ与え続けるしかなかったのだ。
    嘘は人を縛る鎖なのか、他者を救う手のひらなのか。
    他者のための嘘のつもりが
    実は自分を守るためのものになってはいないか。
    そんな事を考えてしまう芝居でした。

    ネタバレBOX

    本土から遠く離れた孤島に
    ひとりの青年がやってくるところから物語が始まる。
    神谷ハイジは将来を嘱望されたマラソンランナーだったが
    自分が走ることが自分だけの物でなくなっなったことに失望して
    走ることをやめてしまう。
    そんな彼の元に島で働かないかとの誘いの手紙が届く。
    見ず知らずの自分に何故このような手紙が届いたのか、
    興味半分、現実逃避半分の気持ちで島を訪れたのだが、
    島で待っていたのは足の悪い老人時任慶一郎と使用人の草薙、
    島で唯ひとりの医師高遠だった。
    彼等はある秘密を共有していた。
    盲目の少女ほのかの信じる世界を守るために、
    全員が演じ取り繕ってきたのだ。
    好奇心からこの秘密を知ってしまったハイジがこの世界に加わる事により
    少しずつ綻びが大きくなってゆく。
    そしてそれが繕い切れなくなった時・・・。

    ハイジ@マラソンランナーで三浦しをんの小説『風が強く吹いている』の
    清瀬灰二を思い浮かべてしまいました。

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    2014/01/13 00:19

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