「シャッフル・ミュージカル」は貴重ー次世代の台頭も感じた
『ミュージカル座』創立19周年を迎え、名場面を惜しげもなく披露するガラ・コンサート…。年末という時期柄、今年上演された作品10本の総特集でも問題なかった。10本の「あのシーン、このシーン」だけで、十分 観客を喜ばすことのできるミュージカルのボリュームだろう。ところが、10年前の舞台作品であったり、戦争ミュージカルとして高い評価を受けた『ひめゆり』等の名場面すら、省略せずに「あの時の涙」を再現したのである。
これほど絢爛かつメッセージ性に溢れたガラ・コンサートを観たことがない。数々の名場面を通し、その歴史や、人物の生きる力、メッセージをまっすぐ贈った。すなわち、私は 半数以上が未見だったから、『ミュージカル座』を初めて観劇する人も楽しめる。『ミュージカル座』を毎回観劇しなければ済まないファンは…言うまでもない。自らの人生とリンクさせ、最大19歳若返ったのだと思われる。
※バレてないネタバレへ
ミュージカルの力を濃縮した、アンサンブルの圧倒的歌唱。地響きこそ聴こえないが、改めてミュージカルのファンを開拓しそうな熱量を含む。
「素晴らしきミュージカル」を まとめあげてくれたと思う。そして純国産ミュージカルに誇りをもつ段階かもしれない。