檻の中にいるのはお前の方/机の上ではこちらが有利/随分と線引きの甘い地図 公演情報 電動夏子安置システム「檻の中にいるのはお前の方/机の上ではこちらが有利/随分と線引きの甘い地図」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★

    お祭りに参加できました
    「随分と線引きの甘い地図」が世界と物語と時間を軸にした本作の幹となるストーリー。
    「檻の中にいるのはお前の方」は電夏らしい論理的仕掛けが組込まれた枝分かれストリー。
    「机の上ではこちらが有利」は境界線プラザと人型機関ALを掘り下げ、一番心情表現が
    詰め込まれた枝分かれストーリー。
    そんな色分けが施された三部作という雰囲気を感じつつ見終えました。

    ネタバレBOX

    役者も3作どれかで存在感を示せる作品があり26人の役者に居場所を
    きちんと与えられていたのは良かったです。

    個人的には「机の上ではこちらが有利」が一番印象に残る内容でしたが、
    「檻の中~」ともども展開に間延びした感が否めず、もう少し短い時間で
    纏めてあったら残る印象もより良くなったかもしれませんが、そこが
    3劇場連動のあや。
    早く観客が退場する劇場があって面会客を長く待たせるのは…で、尺伸ばし
    の配慮もあったことでしょう。

    仮想未来のお話だけに作品世界の設定や用語を飲み込みつつ物語を追う
    鑑賞の仕方が落ち着くまで舞台へ完全に集中出来なくて残念でした。
    3作通して観ても文句なしに傑作という満足感に包まれるほどでもありませんでした。
    でも、凄いことやってるな、成し遂げたなという偉業へ立ち会えたという充実感には
    包まれました。

    そう思うとパンフに記された「お祭り」という表現に納得します。
    時間と空間に人間を連動させるという制約を見事克服し得たお祭り。
    1つの劇団の観客が同時刻で三分割されることは興行的リスクが大きすぎます。
    それでも、お祭りだからやってしまえ、楽しんでしまえというエネルギーと
    バイタリティに溢れた場所を創造出来たことだけで貴いと思える企画でした。
    今後、これを上回るお祭りを開催する団体は当面出ないかもしれません。

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    2013/11/03 18:27

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