満足度★★★★★
演技を超えたリアリティー
娘婿とともに二人で暮らすショウジさん役の宮越さんが、自然体の好々爺をを演じていて、とても惹きこまれました。やはり80歳という役の年齢に近いことのリアリティーは、演じることを超えてにじみ出ますね。息子がショウジさんを老人ホームへ預けようとした真意が判明した後の、二人のシーン。泣きながら寿司をつまむ息子と、本当の息子をいつくしむかのように微笑みうなずくショウジさん。今年上半期でもっとも涙腺ダムが崩壊しかけた瞬間でした(なみだ目でしたけど)。さいたまゴールドシアターもそうだけど、プロで長年やってきたベテラン俳優さんとは違う、うまさではない「味」のようなものに触れると、もっともっと年配の方が演劇にかかわる機会が増えてもいいように思いますね。