フローズン・ビーチ 公演情報 UNIT天然色「フローズン・ビーチ」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★

    強く生きるオンナたち
    ケラリーノ・サンドロヴィッチの作品と言えばご存知の方も多いはず。
    しかし、ケラリーノの作品を少しアレンジした悲しくも狂気に満ちた作品です。

    以下はネタバレBOXに。。

    ネタバレBOX

    1987年、海辺の家には愛と双子の姉の萌、チズ、市子がバカンスを楽しんでいた。

    双子の父は彼女らの3歳違いの咲恵を車で撥ねて失明させた負い目から妻と離婚し、咲恵を妻にした。

    結果、双子の母は海で自殺をしてしまった。
    愛はその事で咲恵をずっと恨んでいた。


    一方、チヅと市子は愛と仲良くしながらも、心の底では愛を宜しく思ってなく寝込みを襲って殺そうと計画する。

    市子は精神的に病んでおり、いらいらしたり、感情の収まりがつかなくなると、突発的に何をするか解らないところがある。

    ひょんな事から、市子は愛をベランダから突き落としてしまう。
    その際、愛はチヅに助けを求めるがチヅは見てみぬふりをする。
    愛は失意のうちに殺された。という設定だったが、小枝に掴まって一命を取り留める。

    家の中では咲恵の浮気と男に金を貢いでいた事が萌にばれてしまい、口論となって萌を殺してしまう。
    そこへ、愛が自力で這い上がって部屋に戻ると咲恵は錯乱状態だった。
    盲目の咲恵は愛が戻った事が解らない。
    そこで愛は萌と入れ替わる事を思いつく。

    結果、チヅと市子は日本に帰るが愛を殺してしまったという負い目を持つことになる。

    人には癒える傷と癒えない傷の二種類ある。。



    1995年、愛の父は事業に失敗し破産して2年前に死んだ。
    この年もチヅと市子は愛の家にバカンスにやってくるが、そこで、愛と萌が入れ替わった事実を知り、復讐を決意し、おみやげに毒を盛る。

    それを食べた咲恵は痙攣を起こし、愛はチヅと市子と争いナイフで刺してしまう。しかし、傷は浅く一命は取りとめ、チヅも致命的な毒ではなかったことから、助かる。


    愛はかつて、二人に殺されそうになった不信の傷。
    市子とチヅは愛を殺してしまったという後悔の傷。
    両方にそれぞれの深い傷があったのだった。


    その後、愛は地元の有力者と結婚し少しの間裕福に幸せに暮らしていたが、島が地盤沈下にあい、一切合切を失い夫は自殺してしまう。



    2003年、愛はピストルで自殺しようとする。

    そこへ、チヅ、市子、咲恵がやってくる。
    チヅは4人目の男と結婚し、市子は相変わらず入退院を繰り返し、咲恵は18歳年下の男と友人になる。

    愛はそんな3人の能天気ぶりをみて、自殺を止める。



    人生には色々あるが、それでも逞しく生きる女4人の物語。

    役者はたった4人で演じるが迫真の演技で非常に素晴らしいです。
    心に残る作品。心の闇や鬱の部分を探る作品だが、意外に明るくみせて、カラッとした存在感すらある。
    愛の下着姿になる脱ぎっぷりも素敵だ!(^0^)
    どんでん返しの繰り返しで最初から最後まで、ワクワクドキドキの連続でした。

    お勧め!



    2

    2008/06/08 12:05

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  • おーじ>
    たぶん、ワタクシの説明が解り辛いのかもしれません。
    実際は難しくはないです。
    ただ、状況が暗転するから、物語の全体的なテンポは速いです。

    元々、ケラリーノの作風がミステリーを帯びてて、複雑な人間の精神描写をするのが上手いの。
    勿論、本編には敵いません。
    敵いませんが、上手くアレンジして、取り組んだ姿勢やセットの配置、芝居での表現が難しいところは、映像で説明として加味していました。

    なかなか、やるじゃん!(^0^)ってな感じ!

    2008/06/09 00:29

    少し難しそうなストーリーのようですけど・・。

    出てくる人物は少ないけど、何か色んな出来事が錯綜するみたいです・・。

    でも、心に残る作品・・、いい作品に出会えて良かったですね・・。

    2008/06/08 20:31

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