三島由紀夫をこころみる 公演情報 劇団渡辺「三島由紀夫をこころみる」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★

    アフタートーク含めて大満足
    静岡の劇団なので初見だし前情報もあまりなかったけど、手垢のつきまくった三島をどのように見せるのか楽しみに行ってきました。
    会場に入ると黒服の男性が前説&場つなぎをしていて、小さなアトリエということもありアットホームな雰囲気。

    芝居は3部構成で、最初はあらすじを3人の役者さんがユーモアたっぷりに自然体で解説。
    2番目は「班女」を崩した形で、小島よしおのギャグなども交えつつ。脱力気味に。個人的にはこの2番目が一番わかりやすくて良かったのですけど。
    最後は三島の言葉を大切にして、迫力のストレートな芝居。個人的にはちょっとウトウトしてしまった。

    これで1時間ほど。ぎっしり詰め込まれて、演劇に正面から向かい合い、役者の肉体を全面に押し出した密度の濃い1時間でした。

    劇団渡辺、次東京でやるときも見に行きます!
    三条会を見る方はこちらもお勧めです。
    というか、センティ

    ネタバレBOX

    アフタートークではフェスティバルに参加する他の劇団の演出家さん2人も交えてのトークで、すごくレベルの高いやりとりにただただ感心してしまった。

    今回劇団渡辺では3回同じ場面を演出手法を変えて構成する形で作ったわけですが、地元で上演したときは、3番目の戯曲にのっとった遊びのない舞台だけで、東京へ持ってくるときにどうするか、と考えてこのような繰り返しで構成する形にしたそうです。

    そこで他の演出家さんからは「この作品を三島が見ても何とも思わないだろう。なぜならここで向き合っているのは三島ではなくて構成だから」と指摘を受け、「どうせ構成するなら1、3、2の順番じゃないかなあ。3の戯曲に忠実な部分が一番集中力を使うけど、役者さんはそこまで集中力がもたない。今日もセリフを咬んでたし」など、かなり突っ込んだやり取りを聞けて今回の舞台の理解にすごく役立つトークでした。

    トークまで含めて見ると「演劇」というものが色々見えてきて為になります。惜しいのは、客席がどうもほとんど関係者だった様子なところ。
    演劇が好き、という方はぜひこの小さなアトリエのフェスティバルに、トークありの日に見にいくことをお勧めします。
    これを見たら、大劇場で1万円近く払って米粒ほどの役者を見にいくのがバカらしくなってしまいます。

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    2008/05/24 22:37

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