はるうすねいしゃん 公演情報 明治大学演劇研究部「はるうすねいしゃん」の観てきた!クチコミとコメント

  • 役者が築き上げる、“リアルな空気感”



    三編の短編集は、ズバリ「かみ合わない」面白さの洞窟である。

    一話目などの、腰を痛めた青年が自宅で見舞いにやってきた友に対し、

    「ねえ、どこにいくのさ!」

    「買い物に決まってるだろ‥!」


    「おぶってくれるんじゃないの?」


    この やり取りは、「かみ合わない」ことから生まれた 濃密な 会話劇だった。

    二話目の「かみ合わない」に関していえば、それは時代錯誤を生かしたテーマの一言であるといってよい。
    あの舞台を、明治大学の校舎で 行ったことに、私は 感慨を憶える。


    三話目、ラーメン店の厨房が事件現場に なったラストは意外性満載だった。あのようなグロテスクな事件を変哲のない舞台へ溶かす力も、役者が醸し出させていたように思う。


    彼らは、意図する表情だ。

    ただ会話劇を繰り返すだけでなく、音楽を控えた あの場に、関係性で形作られた“場”が出現する。
    スポットライトを当てなくとも、そこに光る場所は存在する。


    こうした、役者が形作る関係性、舞台に出現する“場”を、また、観てみたいと思う。










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    2013/07/16 23:16

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