匿名家族 公演情報 劇団フルタ丸「匿名家族」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★

    たしかに「匿名」だな
    「チャレンジング興行」と銘打つだけあって、確かにチャレンジではある。

    ネタバレBOX

    果たしてそのチャレンジが成功したか、ということになるとハテナが付いてしまう。
    フライヤーの裏面でフルタ氏は“家族に付きまとう儚さを、優しくも激しいやり方であぶりだしたい。”と書いている。主人公である家族を透明人間にし、周囲の家族(父の妹とその娘)や息子の恋人、恩師、友人らによって、その家族を理科の実験の「あぶり出し」のように、観客にまるで彼らがそこに存在するかのように見せようという手法だ。「匿名性」を強調することによって、普遍的な家族の姿をより鮮明に浮かび上がらせようという訳だ。            ただ、私は観ている間、家族一人一人の顔かたちや背格好、表情などがおぼろげながらも見えてくるのではないかと目を凝らしていたのだが、そこまではいかなかったようだ。(多分に私の想像力の欠如が原因だろうが。)
    それでも、実在しない相手に話しかける役者たちの演技にそれほど違和感はなかったし、今回のチャレンジ自体、大いに勇気のいったことだと思うのでその点は心から拍手を送りたい。
    セリフで心に残ったのは教授の、世代間のバトンの受け渡しの話だ。まさに「家族」を象徴するような言葉だった。
    チャレンジング興行は第1弾なので今後のチャレンジがどんなものになるのか、これからも楽しみな劇団である。      

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    2013/05/18 14:00

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