ラジオスターの悲劇 公演情報 少年社中「ラジオスターの悲劇」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★

    役者の温度差を感じる
    劇団の15周年記念第一弾公演だそうで、劇団の役者さん達の熱は、思う存分感じたのですが、反面、客演の役者さんとの温度差が出てしまった気もします。

    一部の役者さんに、ミスキャストの感もありました。

    二重構造のドラマ進行が、ラジオドラマの方は、結構面白いのに、本題の方の、ストーリーには、やや工夫が足りないようにも感じ、その点がとても残念でした。

    主役のラジオスターを、日替わりゲストが演じるというアイデアはとても成功していたように感じ、楽日の三上さんの大熱演を観た限りでは、好感触で、楽しむことができました。

    ただ、せっかく、ゲストが真面目に演じているだけに、コントのいじり的なアドリブ場面は、不必要な気がしたし、内容的にも、不釣り合いな印象を受けてしまいました。

    ダンス場面は、高揚感があって、社中らしくて、好きでした。

    ライター役の井俣さんに一際の存在感があり、嬉しく拝見させて頂きました。他に、堀池さん、岩田さん、山川さん、甘浦さんが、好演されていたように思いました。

    ネタバレBOX

    この公演を後援しているラジオ局で、昔、月~金の生放送のDJをしていたので、何だか、無性に、あのブースの風景が懐かしくてなりませんでした。

    放送で喋る時は、カフの上げ下げをするのですが、ゲストだから仕方ないけれど、時々なおざりになっていたのが気になりました。ディレクターが、「ラジオの視聴者」と言ったのも、気になりました。ラジオなら、「聴取者」が正しい筈。

    三上さんのDJは、声も素晴らしく、ラジオスターとしてのリアルさがあって、大変好演されていました。読むだけでなく、あんな重要な役を演じるなんて、宮沢りえさんに匹敵するぐらいの凄さだと感嘆。

    「本音」と「建前」の双子の息の合い方に、拍手。料理長の「絶望のフルコース料理」の食材説明が、ナイスセンスで、受けました。

    青年役の中村さんは、イケ面過ぎて、恰好が良く、生きる理由がみつからず、気弱になる青年という役どころを演じるには、やや無理が見えてしまった気がします。とても重要な役だけに、演じ手として熟練の役者さんにキャスティングした方が、この作品をもっと奥深くしたのではと思うのですが…。

    森での青年の成長ぶりが楽しく見ごたえがある分、本題の、ラジオスターとライターの人間関係のエピソードに作者の手腕が感じられなかった点が、やや残念でした。

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    2013/05/15 23:45

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