満足度★★★
「小劇場演劇」をビジュアライズ
「小劇場演劇」と聞いてパっと思い浮かべたら、こんなお芝居なんじゃないでしょうか。
若い役者さんがおしゃれな衣装をまとって、声を張り上げて客席を向いてセリフをしゃべり、
やみくもに動いたり、長い暗転があったり…演劇でしかできないことを実践されて
いて、昔の小劇場のイメージがビジュアライズされたように感じました。
LEDの照明も、装置も動かすセットチェンジも見どころがあって、
特にオープニングの照明が良かったです。
なかでも一番好感を持ったのは衣装ですね。
キャラクターの背景がわかるので区別もつきやすく、一生懸命工夫されていると思いました。
ポンチョやカメラに文字を描いていたり、“先生”が着ていた変なガウンも面白かったです。
役者さんは皆さん、とてもがんばってると思いました。
女優さんが可愛いかったですし、“スピード”役の人の体のキレが良いのも印象に残りました。
たとえば劇団鹿殺しだったら菜月チョビさんと丸尾丸一郎さん、
柿喰う客だったら玉置玲央さんなど、劇団を象徴する肉体を持つ俳優が出てくれば、
“悪い芝居”をまた観に行きたくなると思います。