『ことば』vol.3 ~春ですね~ 公演情報 BoroBon企画「『ことば』vol.3 ~春ですね~」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★

    役者の挑みに触れる楽しさ
    本当に豊か。
    綴られた様々なことばが、
    表現の創意に大きく広がり、膨らみ、際立つ。

    観ていてわくわく、たのしかったです。

    ネタバレBOX

    前回観て、著しく惹かれたシリーズが再び。

    今回は人数も少なく(少数精鋭だとのこと)、
    その分、個々の役者の技量やテイストが
    より伝わってきて・・・。

    メロディーとともに心に残る歌が、
    役者達に取り込まれ、
    再び織りあげられると、
    言葉のテイストはそのままに、
    異なる世界が広がっていく。

    言葉がしぐさにより合わされ
    しぐさが言葉を際立たせる、
    フラダンスの世界にも目を瞠る。
    そこには、それぞれを足し算ではなく
    掛け算で広げていくような
    重ね合わせの力があって・・・。

    なにげなく聴いていた、役者達の読む絵本の世界が、
    少しずつ観る側に像を結ばせ、
    何の物語か、どんな世界の話なのかをさらに追わせ、
    世界が観る側に伝わる頃には
    リーディングから一歩踏み出して、
    観る側の薄っぺらなイメージを
    ファンタジーに塗り替えて閉じ込めてしまう。

    一人ずつが読み語るデフォルメされた童話の顛末の、
    原典の骨組みと、それを切り取る作者の切っ先が
    さらに役者達の色やテイストに染め替えられて
    観る側を凌駕して・・・。
    これ、おもしろい・・・。

    作品を選ぶセンスや
    それらを空間に形にしていく経験豊かな役者達の力量、
    絵空箱の舞台との距離で
    それらを目で追い、息遣いまでを聴き、
    空気や温度すら感じることができるのは
    芝居好きにはものすごい贅沢に思えて・・・。
    でも、なによりも、
    舞台に立つ一人ずつが、その表現に対して
    守らずにさらにチャレンジしている感じがあって、
    遊び心いっぱいの舞台の世界が、
    凛として観客の一人ずつを巻き込んでいく感じが実によいのです。

    この企画、さらに続く予定とのこと、
    観終わって、満たされて、
    次も凄く楽しみになりました。



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    2013/04/24 14:41

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