ミュージカル『レベッカ』 公演情報 東宝「ミュージカル『レベッカ』」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★

    薄っぺらなのはシアタークリエが原因(の一つ)!!!
    「レベッカ~♪」本当に印象的なメロディが劇中何度も響きます。
    あぁ何をしていても頭の中に鳴り響く・・・使われ方には問題もあるけど、
    ミュージカルには、こういう口づさめるような旋律が必要だよね。
    「トウーランドット」も見習って欲しい。

    どこかで見たようなシーン、どこかで聞いたようなフレーズが、
    見ていてフラッシュバックされます。
    これは僕がこの人達の作品を見すぎてしまったせいか、
    どうも新鮮さに欠ける。
    それでも最新の照明を利用したり、
    少しだけ毛並みの違う雰囲気が感じられたのは、
    山田演出の力でしょう。
    (僕の中で大好きなミュージカル作品歴代5本の指に入る
    「ローマの休日」の演出家ですから。でも、そもそも三谷組なんだよなぁ)

    きっと膨大な原作を3時間にまとめているのだろうと思いますが、
    とても芝居の内容は薄っぺら。
    説明が少ないのか、役者が薄いのか、多分両方でしょうが、
    あまりにも軽すぎて、見ているほうは楽です。

    ヤマユウって本当に大根役者ですな~。
    とってもお歌は上手なんですが、なにを歌っても、なにを演じても一緒。
    歌っている姿はカリオストロ伯爵(マリーアントワネッ(ト)、感情を出す
    シーンはコロラド大司教(モーツァルト)、スーツ姿は(ローマの休日)、
    これがヤマユウの味だから仕方ないけど、役に近づく努力をしても
    いいんじゃないかな。

    実質、この作品の主役は大塚ちひろ。
    彼女ではあまりにも平凡すぎた。もちろん四季の若手に比べれば
    数千倍スター性はあるんだろうけど、話の核を背負うほどの
    オーラがない。
    歌手(アイドル)でもモデルでも、ババァでもいいから、もっと存在感のある
    役者を起用して欲しかった。

    シルビアクラブはアムネリス(「アイーダ」)以来の大きな役じゃないかな。
    ある意味、儲け役。いやでも目に入ります、目立ちます。
    演じやすい役です。
    顔が綺麗でかわいいのに、ドスのきいた低いアルトボイスは、
    ゾクゾクセクシーだなぁ。

    それ以外の人は、本当に出番が少ないです。
    アンサンブルのほうが多いくらいです。
    ソロの歌も舞台に立つ時間も、石川禅なんて、いるのかいないのか、
    よくわからないほど。

    曲もいいし、演出もいいし、中身も軽いのに、とても肩が懲ります。
    理由は劇場です。
    見ていて、本当に窮屈な圧迫感に苛まされます。
    視界には、常に剥き出しの天井が入ってきます。
    全く開放感のない劇場に、押し込められた感があるので、
    つい体に力が入ってしまう。
    作品に集中できないのは間違いなくシアタークリエが原因(の一つ)と
    思います。

    オリジナルは、もっとセットも豪華で立派です。
    そして作品の大きさから考えれば、最低でもルテ銀、
    日生か青山(帝劇は大きすぎる)で上演すべきでしょう。
    曲もいいから、ちゃんとオケも剥き出しにして。
    シアタークリエで上演する為に、
    セットは割愛、オケも隠し、チケットは割高に、
    全てがデフレスパイラル・・・
    事情を把握して観劇をする場合はマシとしても、
    付き合いで、初めて、特定の役者を見る為に、
    舞台を見慣れていない人がこの劇場へ行ったら、
    中身を関係なく、芝居嫌いになっちゃうんじゃないかなぁ。

    ネタバレBOX

    「レベッカ~♪」メインテーマだけど、これシルビアクラブの歌なんです。
    主役の二人とは関係ないし、歌わない。
    1幕ラストで歌い上げるのはいいけど、2幕早々、また長々と歌います。
    クドい!!しつこい位歌います。

    2幕でのヤマユウの独白のソロの歌のシーン。
    まんま「ダンスオブバンパイア」です。少しは工夫して欲しいですね。

    殺しのくだりが、よくわからなかった。
    ボート小屋で打ち所が悪くて死んだレベッカをボートに乗せて???
    なんか良くわからないけど、
    ヤナユウは殺人者だけど、バレなかったって話でいいのでしょうか???

    オリジナルは真ん中に大きな螺旋階段と、シャンゼリアがあります。
    クライマックスは炎の中、これが崩れ落ちます。
    そういうスペクタルも作品には必要だな。

    とにかく話が浅い。
    わからないシーンがいっぱい。
    なんで唐突にヤマユウは大塚ちひろに惚れるのか?
    あれは一目ぼれ?それとも殺人の隠れ蓑?
    シルビアクラブは、なんでレベッカが死んでも屋敷にいるの?
    というより、あの執拗な態度は何?実はレベッカと同性愛で出来てた?
    よりによってバカなイトコと何でレベッカはエッチをしたの?

    わかりやすかったのは、寿ひづるの「大阪のおばちゃん」キャラ。
    柄の大きい派手なブラウス、態度、発想などなど。
    「おばちゃんの基準は大阪のおばはんなんだ」と納得。

    0

    2008/04/26 01:08

    0

    0

このページのQRコードです。

拡大