既視感ゼロ
松本祐子さん演出、バジリコFバジオの佐々木さん脚本の「隣人予報」観劇。
まず設定に既視感がないのがすごい。
脚本家、頭良い。
笑いのセンスもある。
出演者14人。
上手く書きわけている。
文学座の坂部さん、半端ない。
度肝を抜かれる。
あの感情の爆発シーンで泣いてるお客さんが沢山いた。
泣いている男性が多い理由も分かる。
私も泣いた(笑)
あれは脚本家冥利、役者冥利に尽きるシーンだろう。素晴らしかった。
演出の空気感、見事。飽きさせないで人間を見せきる。
松本裕子さん。鳥瞰図以来の演出観劇。
健在。
難を言うなら、「作品の重奏低音が弱い」か。
でも面白かったわ。
興奮した。
ザムザの雰囲気も好き。
ただ、あのキャスト、スタッフ、美術を見る限り、全日程満席でも大赤字なんじゃないかな、と少し心配。
いや、そこはプロデューサーの小野さんの覚悟なんだろう。
当日パンフレットにもあったが、一年前からの企画らしい。
それが四日。8ステージで終わるのだ。
何て儚く美しいビジネスにならない芸術なんだろう。
しかし、この小野さんて方の実現力には舌を巻く。良いプロデューサーだわ。
さて、当日、私は多摩地区の自宅からチャリで三鷹まで行き、忘れ物に気づきチャリで家まで帰って、電車で行きました(笑)
いやあ、楽しい観劇でした。