お父さんの背中 公演情報 劇団かさぶた「お父さんの背中」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★

    不条理
    制作者の狙い通り、「なんか分からないけど面白かった」ような気もします。ただ、瞬間的に面白い反面、全体を通すと、理解を超えていて退屈な場面もあったように思います。

    ネタバレBOX

    一つの核となる貼り絵画家と息子の人生を辿る流れは良かったと思います。施しを与えた相手に殺される不条理や、結婚式に父の命日が重なる展開は興味深かったです。

    ムシズに乗る面々は画家の中の思いが具現化しているように思いました。とても抽象的であり、観念的な話だと思いましたが、もう一方の照子の話は現実社会での事件を連想させ、具体的だったので、ふたつの物語が不調和を起こしていたように感じました。

    砂川教授と浅井君の掛け合いは面白かったです。分かりにくいことを予測したとのことですが、消化不良の後味の悪さというか、モヤモヤした感覚の方が強かったです。長々と最前列で寝ていた人ほどではありませんが、花粉症の時期には厳しい作品な気がしました。

    演出では、貼り絵作家の作品が貼り絵ではなかった(水彩画?)ようで気になりました。ダンスやムシズ車の動きは良かったです。結婚式の場面は4月か7月か聞き取れなかったのですが、新郎のタキシードが黒だったのが気になりました。式場の係員がジャケットを着ておらず、新婦がノースリーブのミニスカートだったので、バランスが悪い印象です。

    ジャケットを脱いだ後のロマンは、シャツが出ていたのが気になりました。最初の画家の服装は、若すぎて合っていないような気がしました。デザインの問題かもしれませんが、ファスナーが開いているように見えて、落ち着きませんでした。

    演技では、画家と沙織が印象的でした。エロスはスタイルが良くて、役にぴったりでした。照明と音響も良かったです。場面の変化が上手く表現されていたと思います。

    最後の主宰さんの挨拶が無愛想な感じがしましたが、スタッフワークも良くて、気持ちよく観劇できました。


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    2013/04/01 21:43

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