キャッチャーインザ闇 公演情報 悪い芝居「キャッチャーインザ闇」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★★

    自分を見つめる
    闇を突き詰めて、疾走して広がり続ける物語。暗喩されている細部までは読みきれていないと思うけど、3つの物語が並行に近づいたり離れたり、劇空間に身をゆだねてるととんでもない所に誘われている気がする。このわかりそうでわからない、観客の想像力に委ねる所が余韻にいつまでもひたれてたまらないです。アフターイベントのライブも楽しかった。

    ネタバレBOX

    とことんまで自分自身を突き詰める話だなぁと思いました。自分が他の何者にもなれない、自分でしかありえないという絶対的な事実。自分が生まれてきた瞬間のことは自分ではわからないから誰かに覚えていてもらうんだけど、覚えていてくれる人がいなかったら。世界の誰よりも早くあることが自分を自分たらしめる存在意義だとして、自分自身には永遠に追いつけないというジレンマ。目が見えていなかったときに自分が見ていた世界は、目が見えるようになったら、見えなくなる風景。そうした自分が自分自身をつかまえる瞬間、その奇跡のような風景が浮かび上がるかもしれないとドキドキさせる物語でした。クライマックスの、俳優全員がぐちゃぐちゃに暴走して舞台中を駆け巡る場面は何だかあらゆるものを超越した隔絶した空間を生み出していたなぁと思います。

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    2013/03/26 00:18

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