LAND→SCAPE/海を眺望→街を展望 公演情報 北九州芸術劇場「LAND→SCAPE/海を眺望→街を展望」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★

    ネタばれ
    ネタばれを読んでも、あまり影響はないと思うのだが・・・?

    ネタバレBOX

    マームとジブシーの新作 【LAND→SCAPE/海を眺望→街を展望】を観劇。

    今作は劇団の集大成と思わせるほど内容の濃い、マームとジプシーの世界観に浸れる作品だ。九州・小倉を舞台に、街を出て行った人達、そこで待っている人達の話で、その人達の孤独と悲しみの一瞬を、時間軸、反復、視点を変えて、必要なまでに何十回となく表現していくので、観客がまるでその当事者になったような気分にさせてくれる。特に今作は20人の俳優が入り乱れて、圧倒的な躍動感、臨場感を感じさせてくれて、映像、音楽も今まで以上に大胆に使いこなし、その場所で小躍りしたくなるようだ。たが描かれている世界は、暗く、重く、切なく、気分が憂欝になってくるので、そのバランスの悪さが何と言えない。
    前作【あ、ストレンジャー】でもそうであったが、今作もラストで観客は死の深い闇の世界へと連れて行くのである。
    マームとジプシーの表現は果てして演劇なのか?と疑問に思う事があるのだが、そんな事も観劇後には毎回吹っ飛んでしまうほど、作・演出の藤田貴大の世界観は独創的であり、誰にも真似の出来ない表現である。
    そう彼は天才なのである。
    主演・野島慎太朗の運動量は、今までで一番ではないか?もしかしたら演劇史上最高ではないか?と思わせるくらいに半端ない。そして成田亜佑美は何度見ても素晴らしい俳優だ。

    今作は必見。

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    2013/03/09 19:59

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