「私的妄想bungaku少女」 公演情報 クリタマキ「「私的妄想bungaku少女」」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★

    視覚、嗅覚、触覚、味覚。
    苦手なダンスもの。
    克服出来たような気がする。

    「愛撫」

    梶井基次郎の本は未読なので全く内容がわからず見始めた。
    繰り返しが心地よくあっという間にクリタマキの世界に引き込まれた。

    短い作品でしたが
    これが「檸檬」へ導くものだったのだなぁと。

    「檸檬」

    爆発。
    岡本太郎みたいに。

    PUNK。
    壊れたみたいに。

    檸檬を愛撫してるかのようなエロティシズム。
    こちらも繰り返し。リフレイン。

    一人で、台詞もほとんどない、ソロダンスで観客と対峙する覚悟が感じられ
    まるで刀を腰に据えた志士のようなクリタマキさんにあっぱれ。


    終演後のクリタマキさんはとても可愛く、ちょっと泣きそうなお顔が印象的でした。




    ネタバレBOX

    「愛撫」

    猫の耳を切符切りで切ってやりたいという梶井の衝動と
    自分の手の親指の延長の膨らみを噛みたいというクリタマキさんの衝動。

    文章で見るとイタイ(痛い)妄想だったりだけど
    動きも表情もコミカルで可愛らしかった。音楽も回転を変えたりして面白いものでした。

    「檸檬」

    冒頭は暗い照明の中、音もない中
    静かだけど力強く。
    そして1つの檸檬に出会うと視覚、嗅覚に仰け反り
    愛撫のように檸檬を身体に這わせていく。
    クリタマキさんはとてもエロチックなコタイである。
    触覚。

    ついに檸檬をかじって箍が外れたみたいに
    PUNK。
    味覚。

    ごろごろと転がるたくさんの檸檬が生きてるかのようで
    クリタマキVS檸檬のようだ。

    そして最後は
    往年の歌手がマイクを置いて去ったように
    1つの檸檬をスポットライトの下に置いて去っていくクリタマキであった。


    本、読んでみよう。
    そして、ウィークエンドシトロンのケーキを作ろう。

    そんな思いが溢れた作品でした。

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    2013/03/02 10:19

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