TEXT 公演情報 ラーメンズ「TEXT」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★★

    オトナなラーメンズ
    「箱」にこだわり続けたラーメンズ、2年振りの本公演は、彼らの身体を規定する「TEXT」というブラック・ボックスに真っ向から勝負を挑んだ。
    前回公演「ALICE」のお祭り騒ぎから一転、練られたテキストを忠実に淡々と追うスタイル。得意の言葉遊び、詭弁、トリック、パズル、ギャグ…独自のコンテキストの中で冴え渡るテキストの数々。銀河劇場という巨大なハコを笑いと賛嘆で満たし、オトナなラーメンズを見せた。

    ネタバレBOX

    恐らく過去最も小道具や装置を削った作品で、色モノといえば「馬坂」くらいのものだった。それすらも、恐らくTEXTの大枠からははみ出した作品で、テーマ的には必要が無かったように思える(伏線にはなっているけれど)。
    50音作文から始まり、同音異義語、詭弁、会話のルール、しりとり。手垢のつきまくったテーマに敢えて切り込みスパーンと気持ちよくやられた。

    やはりハリウッド条例やミュージカル条例が秀逸だろうか。一番「ラーメンズ」的な印象。
    ラストの銀河鉄道は、確かにあれはコントという感じではないし、笑いにきた客を突き放してはいるが、一作品として、あれだけでチケット代の価値はあった、と言ったらそれは言い過ぎだろうか。誰も悲しまない、傷つかない、だからこそこれだけ寂しく、美しい。優しい死。哀しい自己完結。映画や本じゃ伝わらない、生の身体の持つ「熱」が、「TEXT」では表現しきれない「TEXT」なのだろうことを逆説的に語り出す。

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    2008/04/07 14:30

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