満足度★★
テーブルの上のファンタジー
人形や様々な物による人形劇を、それらや機材等を操作するパフォーマー自身を見せつつパフォーマンスを行う、オブジェクト・シアターのスタイルによる作品で、詩のような美しさが感じられました。
周囲を黒い布で覆った空間の中央に小さなテーブルが設置されていて、その両脇に照明器具やスモークマシーンや扇風機がセットされた中で、抽象的な形の鳥の人形や、熊のぬいぐるみ、豆電球で表されたホタルが登場する幻想的なエピソードの合間に、生身の人間のダンスや演奏が行われる構成でした。
並べた皿に液体を注いで火を点けて青く燃える炎の上を鳥が飛ぶシーンが印象的でした。
人形劇のパートのクオリティーの高さに比べてダンスや演奏は完成度が低く、ガチャガチャした印象が人形劇の密やかな雰囲気を壊してしまっていて残念でした。