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泳ぐ機関車
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公演情報
劇団桟敷童子「
泳ぐ機関車
」の観てきた!クチコミとコメント
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住み込みの女(536)
満足度
★★★★
ややネタばれかも?
ネタばれ
ネタバレBOX
劇団・座敷童子の【泳ぐ機関車】を観劇。
今年の紀伊国屋演劇賞を受賞。
炭鉱三部作の最終話。
炭鉱主である父とその家族、そして従業員達の物語。
それを息子の視点を通して描いていく。
一代で炭鉱主として成功した父親は、世間では炭鉱の神様と言われている。
それは金持ちになっても、決して奢らず、従業員を家族の様に扱っているからだ。
そんな神様と崇められている父親も、落盤事故による社員の多数の事故死、新しいエネルギー開発による波に追い詰められていく。
そして手の平を返すように従業員達が豹変して、父親は苦悩の末、自殺してしまう。
そして炭鉱も閉山に追い込まれ、残された家族はバラバラになっていき、そのボタ山を去っていく。
所謂、良くある炭鉱の話で目新しくないのだが、何故この事を題材に取り上げるのか?
3.11の震災による東電の企業責任、対応、それ以外も含めて企業のあり方が一番問われている今だからこそ
描く価値があったのだろう。題材はあくまでも昔の炭鉱の出来事ではあるが、描かれているテーマこそが、
失われつつある温かい人間社会をテーマしている処だ。特に物語上の父親が、社員を失った時の対応こそが、
本来一番大切な社会倫理であるべきだ!という事を明確に訴えている。物語上では父親は自殺をしてしまうのだが、
父親は事故を真摯に受け止め、行動している辺りが確実にものがっている。
一応、息子の視点を通して描いているだが、それが殆んど意味を成さないぐらい作家のメッセージ性が溢れた意欲作だ。
劇場の場所が錦糸町の倉庫、そして今ではなかなかお目にかかれない派手なセット。
誰が観ても感動するストレートな物語と、演劇の異空間を体感するには持って来いの芝居だ。
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2012/12/26 14:05
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