満足度★★★★★
荒削りだったけど面白かった。
「インディペンデントのフェスの選考に残れなかった」
と言われれば「そうだろうな」と思う。
インディペンデントの今年のラインナップを見れば、
役者も作者もそれぞれとびぬけたのが、
このショーのために強力にタッグを組んでるっぽいのばっかで、
その中に入り込むのは正直、東京の劇団の実力者でも至難の技だと思う。
(全然関係ない劇団の人同士で勢いと緻密さを持って準備すればどうにか勝負に・・という感じのものだと思う
それでも、以前から突劇金魚の中でも一風変わった雰囲気が持ち味のこの役者さんの一人芝居なら、完成度云々以前に観たいと思うのが人情というもの。
23日の原宿ラフォーレでも感じたけど、
東京のヒマ人(と言っても遊ぶのには忙しそうな)たちは今、完成度よりは一風変わったもの、特異な雰囲気を持ったもの、
なんか観たこともない気配を感じるものを求めているのだと感じた。
(EXILE(実力はさておき)よりはきゃりーぱみゅぱみゅみたいな?
そんな中、
大阪から子供鋸人以外に近い将来東京に出てこれそうな人、となると、
個人的にその筆頭は上田耽美さんなんじゃないかな、と思う。
大抵の人は、実際に見てみると
「なんだ、コレ?」
って感じるかもしれない。
でも、それでいいんだと思う。
やる気があるのかないのか分からないようでいて、
観終わった後でなにか奇妙な香りを残す登場人物。
(こういうのは考えて出ないと思う
ぼんやりとしているようで余韻を残す会話。
戯曲の完成度を高めると言うよりは
味園のなかに充満するあの奇妙な雰囲気を
芝居の中にいっぱいに蓄えるように、
一年くらいかけてじっくりと、その奇妙さ(と言うとアレだけど)に、さらに磨きをかけて行けば、
たぶんだけど・・原宿のどっか退屈に飽きた人が出入りする場所で
日の目を見るかもしれない(あくまで直感だけで根拠のない予感だけど(笑
・・・まぁ、まだまだ荒削りで製作途中だけど、自分はこの世界観がとても好きです。観れて良かった。
フェス落ちしても良いんじゃないかな、なんか勘違いして本編よりも
予選落ちしたこっちに東京くんだりから引き寄せられる物好きもいることだし(個人的には日程も奇跡的に良かった(笑