満足度★★★★
中村優演じる先生がとても素敵・・
いわゆる、企画モノ、と言うんだろうか、
劇団生え抜きのメンバーではなく、その公演の為に役者さんを集めた舞台。
自分が普段観る事の多い小劇団のお芝居とは若干趣が違うが、自分は特に抵抗もないし、むしろ過去良い作品に巡り合ったことも多い。
事実、昨年自分なりのベストセレクションを選んだアワードでも、東京セレソン、劇団Turbo等小劇団の雄に混じって、結構な数の企画モノを選出している。
いずれも(ビジュアルも含め)役者のレベルが高く、比較的大きな劇場、従って、チケットも高額な作品が多い、というのが共通点だが、今回「アトム」も、そんな流れの作品。
中年を迎え創作意欲も衰えた脚本家が、かっての自分の人生を断片的に回想する、と言うストーリーなのだが・・・。
掲載されてる事前の作品説明とは、少し感じが違うように思った。
自分の過去のシーンを点描し、それを今の自分につなげていくというスタイルを取っているのだが、正直なところ、ストーリー自体は少々つながりが悪いところもあり、そのシーン、シーンの継ぎはぎ、と言う印象は否めない。
そんな中、自分の過去、小学生の頃のシーンに出てくる中村優演じる先生、この女性がほんとに素晴らしい。
今まで余り明確に意識したことなかったが、自分が好きになるのは、こういう女性なのかな、などと漠然と思った。
この舞台を観るまで自分は知らなかったのだが、中村優はいわゆるアイドルタレントであり、当然ビジュアルもすこぶる素晴らしいのだが、何と言うか、この女先生の役は、性格の素晴らしさ、芯の強さが内面からにじみ出てくるような役どころ。
まだ豊かさの薄い時代が背景なのだが、輝く美しさを内面に包み込んだ、そんな役柄が際立っていた。
いやでも興行収入で結果を求められる映画監督等も経験している人らしく、若手タレントをふんだんに使った舞台は華やかで、いわゆる、見せ所、泣かせどころ、というのをよく知っており、いくつかのシーンでは目頭が熱くなることも・・。
自分の心の中の「元気」をアトムに重ねた、自分自身に捧げるラプソディ、そんな風に感じた。
2008/03/26 00:37
2008/03/26 00:20
ハイ、(出演者の配慮等)それなりに色々事情があるようで、突拍子もないシーンや人物の登場の仕方など、エっ、と思わせられるシーンなんかもあったのですが、何度か目頭が熱くさせられましたし、良い作品だったと思います。
ハイ、好きな女性というイメージに関しては、自分でも正直、今まで余り意識したことなかったので、明確な実像が出てきて、そんな感情を抱いた自分に、自分自身がちょっとビックリしたりしました。
最初、何か整理できないうちは、ちょっと変な感情だったのですが・・。
この先生役、ほんとに素晴らしかった・・。
後で早速中村優のHPなども見に行ったのですが・・・。
アイドルだけにビジュアルはもう申し分ないのですが、何ていうか、ちょっとピンと来ない・・。
やっぱり、あの先生役の中村優、あの作品の中の女性に、多分何か感情を抱いたんでしょうね・・。
ハイ、どうしたら観ている人は感動するのか、どうしたら泣かせられるのか、そういったある意味手段とか手法というものを、とてもよく知っているんだろうな、と思いました。
確かに、ベタな、そういう言い方もあるかも知れませんが、娯楽作品の作り方を熟知しており、楽しませてくれればそれはもうすなわち良い作品、と思える自分にとっては、十分素晴らしい作品でしたね。