満足度★★★★★
記憶と統計とインド映画と。
鉄道模型のレイアウトに広がる記憶の数々。
そこで遊び語る老人たちが、記憶から現実を立ち上げる。
と言ってしまうと、ただただ感傷的な感じがするのだけど、それだけじゃない。
記憶からリンクして、現在のスイスの状況が見えてくる。
そこには数々のくすぐりがあり……そう言えば老人方は俳優じゃないのだ。
それこそ”脱力ドキュメンタリー”という言葉がしっくりくる。
なんだか考えれば考えるほど、虚構と現実の境目が難しくなってくる。
終演後に、レイアウトを見学していたら、なおさらそのように感じられた。
新しいパフォーマンスのスタイルとして、目から鱗の100%刺激的な体験。
また、日本で観られることを希望する。