クリスマスの悪夢 公演情報 Wit「クリスマスの悪夢」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★

    初日観劇
    説明文と同じ内容で進む、6作のオムニバス構成芝居。
    テンポの良いクリスマスパーティー風なテーマソングのBGMに合わせ始まる。様々な事件の内容が一作事に繰り広げられるが、最後までテンション下がらず勢いに乗ったまま見終ってしまった感じ。
    非現実の設定で、趣向の違う多様な作品。しかし、どこかで実際の事件の概要を見ているようで凝視してしまいそうだった。
    観客を煙に撒くようなセリフを発する、少しオヤジくさいサタン様もなぜか憎めなくてチャーミング。
    デートムービーと云う言葉があるが、これはまさにデートの時に見る舞台かも。愛が基本のクリスマス、中身はちょっとブラックだけどねっ。

    ネタバレBOX

    舞台上には大きい十字架、後方上部にはサタン行きつけのキャバレーアスタラビタスの電飾看板。
    サタン様をアイドル的に崇拝している、ある意味下僕?みたいなお客とホステス。どの役柄もダークサイド臭がぷんぷんしているけど、各々の弾けっぷりが良い。

    帰郷:故郷に立ち寄り一軒の床屋に入った小説家。最初は歓待する店主だったが、話を聞いているとかつて自分が虐めていた同級生だった。床屋で蒸しタオル、カミソリのシュチュエーションはゴッドファーザーを思い出しそこだけ見てても怖さが迫ってくる。
    クリスマスの贈り物:社長令嬢と結婚する為、それまで付き合ってた彼女と別れるつもりの男、不意に妊娠を告げられて突発的に殺人を起こす。実際起こりそうな事件だなーと単純に思った。子供を宿したお腹を触る際、胃というか、おへその辺りを触っているように見え、なんか気になった。まあ良いんだけど。
    キャッチボール:夫の愛人の元へ乗り込んだ地位も名誉もある女、逆上のあまり愛人に撲殺されてしまうのだが、週刊誌ネタで使われそうな話。愛情が行き過ぎるとどっちも引かないからタチが悪いや。
    あの時と同じ:金!女!裏切り!事件!面白いけど現実では関わりたくない!
    彼女の名は死:服役を終え娑婆に出たのに、女に拉致され監禁されてる男。拉致した女は男が8年前に車でひき殺してしまった子供の母親。反省の態度が見えない男の言動が実際ありえそうで、見ているコチラも怒りの沸点が上がりそう。途中子供の担任教師が交わってくるが、男とのやり取りに笑えた。
    ボイスレコーダー:部屋の一室でこれから自殺しようとする男、遺書代わりのボイスレコーダー。一人淋しくトツトツと喋る様を見ていると哀しくてやりきれない。

    ブラックでダークぽいけど、所々ユーモアもある妖しい舞台。

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    2012/11/09 02:15

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