愛憎渦中 ~アイゾウカチュウ~ 公演情報 劇団ING進行形「愛憎渦中 ~アイゾウカチュウ~」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★★

    【シークレット上演】観劇
    最初に劇団ING進行形を観たとき何かおおぎょうだと思いましたが、このおおぎょうな喋り方と振る舞いこそ現代狂言とも言えるちょっとした裏が隠された今回の二つの短編にはピッタリで、ハマると最高に楽しいものでした。

    ネタバレBOX

    『熊野』(三島由紀夫作:約50分) 母親の病気を理由に北海道に帰省したいと訴える愛人に、花見に行こうと譲らない実業家。実業家の調査で、愛人が北海道の自衛隊に務める結婚を約束している元々の恋人に会いたいがための策略ということが分かり、バレた愛人は帰省を諦め、貯蓄のためでしょうか、再び愛人生活を続けるという話。

    そういう裏があったのかというストーリーの面白さや、バレてからの愛人の堂々とした態度とそれに応える実業家の態度に対等性が見えるところなども素晴らしく、最初はおうぎょうな喋り方で変なところで息継ぎをしたりするなと思いましたが、現代狂言だと気づくと、なるほど太郎冠者だと納得でき、ハマって行きました。

    『愛憎渦中』(ラディー作:30分強) 確かに理不尽に娼婦が虐められるのですが、実は夫が浮気をする度に一人の娼婦を殺害するという狂気じみた妻の話でした。

    妻の手を広げる大げさな動作や開脚の凄さ、従えた男たちのコミカルなパフォーマンスが面白く、サイコ的な裏があったことにストーリーの良さを感じました。

    これらの様式美は短編向きだと思いました。

    0

    2012/10/01 10:13

    0

    0

このページのQRコードです。

拡大