東京福袋 公演情報 東京芸術劇場「東京福袋」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★

    まさに「福袋」
    東京芸術劇場って実は前に一度来たことがあった。
    知り合いが出演していたピープルシアターの作品だった。

    何となく場所の雰囲気は覚えているが、
    リニューアルしてまったく別の新しい場所になっていた。

    本公演は、東京芸術劇場リニューアル記念で
    毎日4団体ほどがそれぞれに短編を上演。

    ネタバレBOX

    まさに「福袋」。
    中身が全くわからないわけではないが、
    ジャンルを問わない雑多な舞台作品が集まった感じ。

    1本目…カナダの劇団コープス(CORPUS)『飛行隊』。

    <あらすじ>
    カナダ軍第217飛行中隊は、
    きびしい予算削減により飛行機をすべて失ってしまう。
    でも5人の戦闘パイロットは志を失わず、
    可能なあらゆる場所で地上訓練を続けていく。

    最初は、語学的な違い(英語やフランス語など)から
    ぽかん、としてしまったが、
    途中で観客の男性をステージに上げて、「キャプテン・フィフィ」として
    即興でパフォーマンスの輪に無理矢理加えてしまうところは可笑しかった。


    2本目…珍しいキノコ舞踊団『珍しいキノコダンス』

    これがコンテンポラリーダンスというのか。
    女性による不思議な動きの混ぜた舞いという感じでした。
    だけれども出演者の動きが力強い。


    3本目…柿喰う客『いまさらキスシーン』

    <あらすじ>
    勉強、部活、恋愛と、
    どれにも全力投球したい女子高生・三御堂島ひより
    (ミミドウシマひより・玉置玲央)は、
    背筋をピンと伸ばして国道4号線を突っ走る。

    これ目当てでした。柿喰う客の作品でも度々再演され、
    好評を得ている玉置玲央主演の一人芝居で、
    つい先日には、劇団員の永島敬三さんバージョンがやっていた。

    キャストの玉置さん、永島さん、どちらも身体能力が高いのは、
    裏を返せばそれだけかなり激しくエネルギーを消費するってことだろう。

    とにかく高校時代は時が過ぎるのが早い。
    勉強か、部活か、恋愛か。
    そう思っているうちに時は過ぎてゆく。
    早口で止めどなく流れる言葉で、時があっという間に流れ、
    うまく考えていても思った通りにならない高校生活。

    終盤の冬の情景は、まるでそこにあるかのように感じられた。

    身体表現の豊かさは言うまでもないが、
    これが玉置玲央という役者の力なのか。

    色んな感情を揺さぶられる、短い青春のような作品だった。


    4本目…東京デスロック『Counseling』
    主宰の多田淳之介さんとSPAC芸術監督をされている宮城聰さんの対談。

    多田さんが劇団の東京公演を休止した経緯から、
    東京を離れて演劇をすることについての思いを語り、
    後半に宮城さんがだんだんと話していく。
    東京と地方で演劇の捉えられ方が違うこと、など興味深い話題が。

    本日まとめのアフタートークのようでもあるが、
    内容は講演と言っても十分すぎるほど。

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    2012/09/21 18:16

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