「ウィスパーズ」「断崖」 公演情報 大橋可也&ダンサーズ「「ウィスパーズ」「断崖」」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★

    空間を活かしたダブルビル
    オルタナティヴロックバンドの空間現代とのコラボレーション公演で、去年発表した作品と新作の2本立てでした。1本目と2本目を異なる会場で上演し、空間の特性と作品が呼応していて興味深かったです。

    『ウィスパーズ』
    昨年d-倉庫で上演したもの(その時の感想→http://stage.corich.jp/watch_done_detail.php?watch_id=112948)をあまり変えてないらしいのですが、奥行きのある空間を活かしていてかなり異なる印象を受けました。コンクリート打ち放しの壁のテクスチャーと長い反響が、作品の殺伐とした雰囲気を強調していました。前回はダンスが音楽に負けているように感じましたが、今回は人数が多くなったせいもあってか、バランスが拮抗していて良かったです。

    『断崖』
    1本目の会場の隣のスペースでの上演で、広さはほぼ同じですが、この作品では空間を横長に使っていました。照明はほとんど用いず、窓から差し込む自然光だけの薄暗い中を、黒い格好をした女性達が見えない存在に反応しているような、あまりダンス的ではないムーブメントが淡々と続ける美しい作品でした。会場の幅が広い為、全てを視界に入れることが出来ず、視界の外の気配を感じつつ観るのが新鮮でした
    絶えず明るさや角度が変化して行く自然光に照らされる身体が抑えたエロティシズムを感じさせて魅力的でした。
    こちらの作品は生演奏ではなく録音でしたが、間がたくさんあり、物を落とした音を組み入れたアブストラクトな響きの緊張感が良かったです。

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    2012/09/16 23:02

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