満足度★★★★
秀作
3.11以降の、市井の人々(被災者)の生活がどうなったのか?。小名浜を題材に、マスコミがいままで伝えてきた内容とはちょっと違った視点から、日常の真実に鋭く斬り込んだ内容だ。原発の放射線に起因する理不尽で不便な生活を強いられ、そしていつ解決するかもわからない現状を見事に現している。暗く、辛い状況なのに、笑いを盛り込んだ戯曲とすることで、観る者の心に、反面教師のように訴えてくる。カーテンコールの挨拶で、「劇団員が一人もいないんです。毎公演ごとに役者を集めて…」との説明があった。つまり全員が客演!それにしてはいい座組だ。まるで当て書きのようなキャスティングも上手い。