海辺のカフカ 公演情報 ホリプロ「海辺のカフカ」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★

    原作未読
    脚本家が海外の方だが、どんな経歴かも認識不足。セコいと思われてもいい、キャスト表も配布か掲示してほしかった。
    だからと言って不満ばかり、というわけでなく。原作の内容?少年カフカの成長物語と不思議な老人ナカタさんの物語から考えるとよくまとめあげてるなと感じたり。でも、あれ?あの箇所は結局なんだったんだろうと、思うところもあったり‥。
    「ムサシ」「血の婚礼」とかの舞台セットや転換を思い出し、動物の造形が妙にリアルだった。

    星野役の高橋努さんとナカタの木場さんがはまり役だった。
    後方席から見ても、柳楽さんは眉と目元に印象が残る俳優さん。

    ネタバレBOX

    父親殺しの疑いや母親や姉に対しての思い、大島さんから指摘された魔界迷宮のような森での体験。官能的だけど透明感あるシーン、それらの旅を終えた後の少年から青年への成長。最後の微笑む表情が良い。
    カフカとカラスの相似、光と陰のような間柄という感じ。迷宮で思い出したけど、カフカの父親の彫刻家の代表作は「迷宮」シリーズだったっけ。

    疎開先のある出来事で知的?障害者になってしまい、そのまま時が過ぎ老人に成長した、猫と話せるナカタさん。途中、ジョニー・ウォーカーさんと出会う。諸々あって彼を殺害するけど、その辺りの場面で同じ舞台上でナチスの記録を読んでいるカフカとナカタさんの対比は、視覚的にも痛烈で印象的な場面だった。
    ナカタさんと星野の石を探す珍道中ぷりが愉快。
    石は見つかったけど、ナカタさんのその後に星野はどうしたんだろう、石はそのままにしたのかな?ナカタさんの最後がなんかあっさりしてたような感じに見えた。
    猫殺しのジョニーのシーンはより残虐で暴力的。オーバーラップするかのようなカフカの父親殺しとナカタさんの凶行。凄まじかった。
    でも、カフカはTシャツ血まみれになったけど、次の登場シーンではまた白Tシャツだったような。あれは幻覚だったのかな?他、先生とGHQ、少女の歌関連の出来事は原作読まないと補完出来ない部分なのかな。

    ペン廻しの大島さんの長谷川さんが今までとは違う雰囲気の役柄で良い。さくらの佐藤さんは小生意気ぽいけど性格良さげな感じ。
    ジョニー・ウォーカーさんとカーネルサンダースさんの登場はもろアングラ風味があって見ていて楽しかった。猫のカワムラさん可愛い!
    考えれば考える程、なぜ?謎の部分もあったけどいい舞台を見た。
    吸い込まれていくような霧雨のラストが奇麗。

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    2012/05/18 02:41

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