六男坊の嫁 公演情報 ふくふくや「六男坊の嫁」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★

    背中の昇り龍
    まずまずな印象。

    ネタバレBOX

    ヤクザ組長が死んで、6人兄妹の三男・鉄男(清水伸)が跡を継ぐことに。ヤクとかイカサマ賭場などの手段を選ばない方法で一竜組のシマを荒らす麻生組には、謎のブレインが手を貸しているらしく、一竜組の若頭で女組長・銀の子である釧道(浜谷康幸)は、気にかける。そんな中、五男・〆之助(岩田和浩)が婚約者・忍(山野海)と帰ってきたが、その女は50位の中年で30位の娘・耐子(中村まゆみ)を連れていた…。

    長男・達樹(花城紳一)は、先代からヤクザ的教育を受け、背中に刺青を強制的にいれられ、夜逃げし、銀行員になる。実は、麻生組のブレインとして動き、一竜組を潰そうと画策した張本人。やりたいこともできずに人生が終わったと思いつめた末の行動で舞台を揺さぶる。役者がウマいのか、加害者であり被害者である悲哀を見せる。もうちょいアピールしてもよかったけど。
    次男・正男(かなやす慶之)も、達樹同様夜逃げし、芸能人になるといっては、フラフラした人生を送る。
    三男・鉄男は、とてもヤクザ組長ってガラじゃなく、童貞で30歳。耐子に惚れ、結婚する。薫がやられた際に男気を見せる。人の良さがにじみ出る顔つきでコメディなところがうまかった。
    四男・薫(塚原大助)は、鉄男についてヤクザ家業に手を貸す。先代からの仕打ちに泣き叫ぶ達樹の声が忘れられないらしい。原田組長?の件では、一人麻生組に殴り込む。
    五男・〆之助は、母が麻生組の鉄砲玉に殺された場面をみてショックを受ける。そのせいか年増好きに。演技良かった。
    長女・花子(那須野恵)は、ヤクザである親のことを誇りに想い、どこか筋の通っていない兄らを一喝する男勝りな女性。ヤクザ一家に生まれ、女扱いされることに反発する。悲しみの表情が魅力的だった。

    麻生組に通じていたのが長男と判明してからラストまで、テンポいい。特に、忍が実は釧道の母である銀であり、先代が釧道の父であったと判明する二人の場面~仁義を交わす?場面は見ごたえある。銀が釧道を捨てた(距離を置いただけかも)後も、釧道のことを案じ、原田組に援助を願っていたとか。母の愛情、釧道の感情、忍の振る舞いとか、上手くミックスされてる。

    登場人物が皆優しさでできてますってな感じで、ちょっと毒っけが足りないなとも思った。話自体はうまくまとまってた。背中の昇り龍は笑った。

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    2012/05/16 00:20

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