満足度★★★★
超具象舞台を1回で終わらすなら☆2つであるが、続けることを期待し4
厳しく言えば、物語、コメディとしてはそこまで笑えなかった。私がイッパイアンテナ史上で、最高傑作だと思った「ファイルナビゲーター」は登場人物の色分けと、言動の動機の伏線が計算されていた笑いどころに無駄が無く見事だったのだが、それに比べて、そうは行動せんだろうというところや、人物のつかめなさが多々見られた。
しかし、教室だけでなく、中庭全体使う、「超具象舞台」という挑戦に点数をつけたい。中庭や体育館や廊下に行ってるといっても「所詮、舞台裏に行って休んでるだけだろう」ではなく、役者が本当に中庭や体育館や廊下まで行って戻って来ているというのを(仮え客席から見えなくても)本当に感じるというだけで興奮する。
だからこそ、穴堀をする動機、客席が有る教室を離れる動機が弱いのが惜しいのだけども、その分この超具象舞台は1回で終わらせないで、立誠小だけでなく色々な場所でやってほしい。
例えば、今回の芝居なら、教室が客席の他に中庭に客席を作って、もちろん片方の客席で見ても話はつながるけど2回来て両方の席に座ったら余計楽しめる、でも演技してる役者は行き来して同じ事をしているとかやるともっと面白いと思う。かなり難易度は高いが、大崎君の筆力なら出来ると思うし、劇団的にも2回客がくるんだから儲けにもなるだろう。うちのプロレス芝居も3回くらいしてようやく形になったし、どんどん続けてほしいですな。